
みなさんこんにちは。
ペーパードライバー専門教習のHOP STEP DRIVE ‼です。
ペーパードライバーの方が突然運転する機会に直面してしまった場合
「運転操作も忘れたけど道路標識とか交通ルールも全部わからないんだけど!どうしたらいい?」
となってしまいがち。
道路標識は交通ルールを表すものから道案内をしてくれるものまでさまざまでしかも車のような速い走行速度で意味を読み解くには訓練が必要です。

この記事を読むことでこんなことがわかるよ!
・たくさんある標識の中でも走行中によく見る標識にしぼって意味を理解する
・実際の標識特有の表現を理解する
・走行中に標識を読み取るコツを理解する
ペーパードライバーの方や運転初心者の方はご参考にしてみてください。
標識はどんなものがある?
歩行者や自転車もふくめた車などは道路標識や道路標示に記されている交通規制に従わなければいけません。
では交通標識にはどんなものがあるのかを見ていきましょう。
標識の種類
標識には本標識と補助標識があり、本標識は4種類あります。

本標識とはいろいろな図柄と意味で構成されるいわゆる標識です。
補助標識とは本標識に取りつけられその意味を補足をするもの。
車両の種類、曜日、時間、区域などを指定するものが多いです。
規制標識
特定の交通方法を禁止したり、特定の方法に従って通行するよう指定したりするもの。
赤い標識は禁止、青い標識は通行方法や通行場所を指定するものですのでしっかり理解しておかないと交通ルール違反などになってしまう場合があります。

指示標識
特定の交通方法ができることや、道路交通上決められた場所などを指示するもの。

警戒標識
道路上の危険や注意しなければならない状況などを前もって道路利用者に知らせて注意を促すもの。

案内標識
地点の名称・方面・距離などを示して、通行の道しるべとなるもの。
緑色のものは高速自動車国道や自動車専用道路、有料道路などに用いられます。
青色のものは一般道に用いられます。

補助標識

標識っていってもいろんな種類があるんだね~。


教習所で勉強したけどあんがい忘れてるでしょ?
一般ドライバーでも正確に読みとれている人は少ないかもね
道路標示とは
ペイントや道路びょうによって路面に示された線や記号・文字のことをいい、規制標示と指示標示があります。

基本的に地面に記されていたり、設置してあるため、摩耗したり破損などによって読み取りづらいことがあります。

雨の日なんかは光が水滴に反射されてすごく見えにくくなることも多いんだ。
結局道路のどこを見ればいいの?
通常、運転するときは様々な道路標識などからその場所ごとの通行ルールを読みとりながら進んでいくことになるのですが、標識は頭上に、道路標示は地面に設置されています。
運転に不慣れな方は「じゃあ結局運転中どこを見ればいいの?」となってしまうでしょう。
速いスピードでただでさえ怖いのにそんなにいろんな場所見れる自信がないよ~!


結論からいうとどちらかを見るというよりは、どちらも見れるようになってほしいな。
なぜかというと前に走っている車がいたりすると前が見えなかったり、交通量の多い道では地面の道路標示が車でかくれて見えにくくなってしまったりすることがあるからです。

これだけ必須!街中でよく見る標識と標示
それでは標識はすべて覚えておかないといけないのでしょうか?
世の中で運転しているすべての人がすべての標識の意味を理解しているのでしょうか?
いいえ、決してそんなことはありません。
私は必ずしもすべての意味を理解していなくてもいいと思っています。
よく見る標識などは大体決まってますので、まずはよく見る基本の標識を理解していきましょう。
それから自分の生活圏にある珍しい標識などは必要があればその都度覚えていくで構いません。
調べることはスマホですぐできるもんね!

次にあげる標識などは街中のいろんな場所に設置してありますのでペーパードライバーの方は運転練習を開始する前に覚えておきましょう。
よくみる規制標識

車両進入禁止
一方通行の出口などに設置されていて車両は進入できません。
この標識の注意すべきポイント
進行方向によっては少し見づらい場所にある場合があります。
似ている標識
車両通行止め


転回禁止
車は転回(Uターン)してはいけません。
この標識の注意すべきポイント
交差点でのUターンはペーパードライバーには不向きですので駐車場などの安全な場所へ移動後に転回しましょう。
似ている標識
車両横断禁止


駐車禁止
車は駐車してはいけません。写真の場合は時間指定で8時から20時までに限定されています。
この標識の注意すべきポイント
小さい数字なので走行中に一瞬で読み取ることは難しいです。7-9や16-18など混雑しやすい朝夕の時間帯などの時間指定がよくあるので予測しておきましょう。
似ている標識
駐停車禁止


追い越しのための右側部分はみだし通行禁止
車は追い越しのために道路の右側部分にはみ出して通行してはいけません。道路の右側部分にはみ出さなければ追い越せます。「追い越し禁止」の場合は標識の下に補助標識が付きます。
この標識の注意すべきポイント
追い越し禁止だと思われがちですが、補助標識による「追い越し禁止」の有無によって微妙にルールが違いますので覚えておきましょう。
補助標識があると・・
追い越し禁止


指定方向外進行禁止
車は矢印の方向以外へは進行してはいけません。
この標識の注意すべきポイント
この標識の場合はこの交差点を左折しかできません。狭い道路や駅周辺の住宅街などに見られることが多いです。見通しが悪いことも多いのでよく確認しましょう。
似ている標識
進行方向別通行区分


一方通行
車は矢印の示す方向の反対方向へは通行できません。
この標識の注意すべきポイント
駅周辺や住宅街、繁華街など狭い道路に多い標識です。出口には車両進入禁止の標識があります。
似ている標識
指定方向外進行禁止


一時停止
車は停止線の直前で(停止線がない場合は交差点の直前)一時停止しなければなりません。
この標識の注意すべきポイント
一時停止がある場所の方が見通しが悪いことが多いので徐々に車体を出して安全確保しましょう。
同じような標識
徐行


方向別通行区分
交差点で進行する方向別の進行区分を示します。似ている標識には「指定方向外進行禁止」「案内標識」などがあります。
この標識の注意すべきポイント
自分の走行中の進行方向がこの先どの方向に指定されているのかを見ておく必要があります。目の前の車を追いかけるように走行していると見逃してしまいやすいです。
似ている標識
案内標識

よくみる指示標識

横断歩道
横断歩道があることを示してます。
この標識の注意すべきポイント
横断歩行者が横断歩道を渡るとは限りません。中にはスマホを見ていたり犬の散歩をしていたり渡るように見えても渡るのをやめたりと人それぞれですので横断歩道付近ではいつでも止まれるように準備しておきましょう。
同じような標識
横断歩道・自転車横断帯

よくみる警戒標識

合流交通あり
この標識の場合は左方向から自分の走行している車線に合流してくる車があることを示しています。
この標識の注意すべきポイント
走行中の車線が本線の場合は合流車の動きを考慮しておきます。合流側の場合は本線の流れを読み取って速度を合わせながら入る必要があります。

車線数減少
この先の道路で車線数が減ることを示しています。
この標識の注意すべきポイント
実際には右側の車線が減少するのか左側の車線が減少するのかは前方を見て判断します。ギリギリで慌てないような判断をしましょう。

幅員減少
この先の道路で道路の幅が狭くなることを示しています。
この標識の注意すべきポイント
道路幅の減少によって対向車とのすれ違いが困難になる場合もあります。道路の幅と通行してくる車や自転車などの大きさや走行位置にも目配りします。避けた時に車体をこすらないように注意。
よくみる案内標識

方面と方向の予告
各地の方向を示しています。この標識では上馬は左方向、日本橋は直進方向、大森は右方向にあります。慣れていないと案内標識の読み取りも距離が書いてあったり交差点数が複数あったりと通過時の読み取りは難しい場合があります。
この標識の注意すべきポイント
気を付けなければいけないのはこの案内板の直進方向に交差点はなく、上馬(または大森)方面に行くためには一度大通りから左にそれた後に目的方向に進路を取る必要があることです。

高速道路入口の方向
緑色の案内標識は高速自動車国道や自動車専用道路などを表しています。
この標識の注意すべきポイント
「ETC専用」と書かれている場合にはETC車載器にきちんとETCカードが正しく挿入されていることを事前に確認しておきましょう。
よくみる補助標識

車両の種類
本標識が示す交通規制の対象となる車両の種類を示します。
この標識の注意すべきポイント
この他「大型等以外の車両」「軽車両および二輪車を除く」など文字により車両を指定されている場合がありますので見慣れていないと読み取りが困難です。

時間・曜日指定
本標識が示す交通規制が行われている日時を示します。
この標識の注意すべきポイント
この他「土曜・日祝を除く」「8:30~翌7:00」など分かりにくい表現があるので注意。

区間内・区域内
本標識が示す交通規制の区間内や区域内を示します。
この標識の注意すべきポイント
「区間の始まり」「区間の終わり」などと合わせて覚えておきましょう。

終わり
本標識が示す交通規制の区間や区域の終わりを示します。
この標識の注意すべきポイント
この補助標識のみ本標識の上に設置してあり「この補助標識の下にあるすべての標識の区間を終わりにする」という意味があります。場所によって本標識2~3個まとめて終わりになる場合があります。
よくみる道路標示
よくみる道路標示

停止禁止部分
前方の状況によってこの場所で停止するおそれのある時は、この中に入ってはいけません。

進路変更禁止
この場所で区分線を越えるような進路変更はできません。

追い越しのための右側部分はみだし通行禁止
車は追い越しのために道路の右側部分にはみ出して通行してはいけません。
すぐに読み取りづらい標識

では実際の道路にある標識を見ていきましょう。
読み取りやすい標識はたくさんありますが、中には情報量の多い標識などがあったり、交差点までの距離が関係してきたりしてくる場合があります。
ペーパードライバーの方には読み取りにくいと思われる標識をご紹介します。

複数交差点の案内標識
国道16号にある案内標識です。
この先の交差点で環状二号線へ入れますが、
磯子方面へ行くためには次の交差点を右へ。
新横浜方面および第三京浜自動車道方面へ行くためには200M先の交差点を右へ曲がります。
相模原と鶴ヶ峰方面は直進方向です。
注意すべきポイント
ここでの難しいポイントは、「200m先という表示を認識できるか?」ということです。
HOP STEP DRIVE !!のペーパードライバー教習では数時間運転してもらい運転にある程度慣れてきた段階で案内標識などを確認しながら走行して判断してもらったりします。

新横浜方面へ行ってほしいのですが、どうしますか?
ん~……次の交差点を右に行きます。


はい。方向はあっていますがその判断は間違いです。
次の交差点を右に曲がったら新横浜とは真逆の磯子方面へ行ってしまいます。
このように、標識を見ることに慣れていない方は「標識を見ること」と「新横浜は右」という情報しか処理できないことが多いです。
しっかりと「次の交差点から200m先の交差点」という情報を読み取るには練習が必要です。

複数交差点の案内標識
次の案内標識です。
一つ目の交差点を右へいくと鶴ヶ峰駅。左折は不可または行き止まり。
二つ目の交差点を右は横須賀・高島方面。左は八王子・相模原・東名高速道路方面。
斜め左は不可または行き止まりとなります。
注意すべきポイント
ここでの注意点は、複数の交差点にまたがった案内標識であることと交差点に曲がれない方向があるということです。

高島方面へ行くにはどうしますか?
今度は間違えないように……二つ目の交差点を右に行きます。


はい。正解です。
これは落ち着いて見れば分かりやすいですね。
実際のペーパードライバー教習では、高島方面へ行くように指示を出すと手前の信号を右折しようとしてすぐに右合図を出し始め鶴ヶ峰駅方向へ曲がろうとしてしまいました。
落ち着いて読み取る必要があります。

縦に複数連なった標識
これもよくありますが複数個連なった標識です。
上から読み取っていきます。
1つ目は一時停止。しっかり停止線で止まりましょう。
2つ目は直進左折を禁止するものですが、下に補助標識が付いてますので大型等(大型自動車・特定中型自動車・大型特殊自動車)に適用されます。
3つ目はぱっと見はややこしいですね。連続する交差点があり一つ目の交差点のみ左折禁止です。補助標識では「大型等以外の車両」とありますので乗用車等に適用されます。
注意すべきポイント
複数個あるときはどの標識が乗用車に適用されるのかを落ち着いて見極める必要があります。
一時停止の交差点では必然的に速度を落とすはずですのでまずは補助標識をしっかりみましょう。

「大型等以外の車両」という表現は独特ですが、乗用車は該当するので覚えておこう!

横に複数連なった標識
この場合は横に並んだ複数標識です。
左から、駐車禁止。
2つ目、50キロ以下の速度規制。
3つ目、直進のみ。乗用車は「土日休日を除いた7-9時」が適用日時です。
注意すべきポイント
ポイントは補助標識の情報量が非常に多く、読み取るのに時間がかかります。
その上文字が小さいためによほど目が良くなければ遠くから読み取るのは難しいと思われます。

現在は日曜日の10時とします。
この交差点は右折できる?
でた!「大型等以外の車両」ね!
「日曜除く」「7-9時じゃない」!右折も左折もできる!


はい。正解!いい調子だね!
こんな感じで自分の車に乗ってる時間も気にしてないといけないんだ。
でも答え出るまでに10秒くらいかかってるし、理想は2~3秒ってとこね…むずっ!


補助標識の情報量が多い
この補助標識も情報量が非常に多いです。
直進のみで、大型等は終日。
大型等以外の車両で二輪・小型特殊・軽車両を除いて平日の7-9時と14-17時に適用されます。
注意すべきポイント
この補助標識は相当わかりづらいです。
コラムを書いていても結構混乱しましたので、読み手に対して不親切さを感じます。
「大型等以外の車両」は乗用車は適用。「二輪~」は適用外。
おまけに7-9時と14-17時と二つの時間帯にまたがっているため混乱が生じやすいです。
走行している時間をよく考えて読み取れない場合は右左折は避けましょう。

縦に複数連なった補助標識により細かな日時指定がある
月曜ー土曜(休日以外)
7:30-8:30は直進のみ。
8:30-24時、0-7:30は右折禁止。
日曜・休日
12-18時直進のみ。
0-12時、18-24時は右折禁止。
注意すべきポイント
なにこれ!


まず右折できない時間を考えます。
平日・土曜は7:30-8:30は✕、8:30‐7:30も✕。
日曜・休日は0:00‐12:00✕,12:00‐18:00✕,18:00‐24:00✕
つまり全日終日右折禁止です。
分かりにくッ!単に右折禁止でよくない?


次に左折できない時間です。
平日・土曜は7:30-8:30は✕、8:30‐7:30は○。
日曜・休日は12:00‐18:00✕,0:00‐12:00○,18:00‐24:00○
つまり平日・土曜朝7:30‐8:30と日曜・休日の正午から18時まで左折禁止です。
これ走行中に考えるの無理じゃない?


確かに無理に近いですよね。
こういう時は左折した先が狭い道が多いので無難に直進がおすすめ。
この標識の場合はペーパードライバー、ベテランドライバーに関係なく初見で走行中に読み取ることは難しいでしょう。
ただし地元の方はしっかりと理解しておくことが大事です。
ペーパードライバーでも補助標識を読み取るコツは?
ベテランドライバーでも読み取り困難な標識があることが分かりました。
では一体ベテランドライバーはどうやってそのような標識を間違えずに読み取っているのでしょうか?
それにはいくつかの方法があります。
標識特有の表現に慣れておく
「大型等以外の車両」「土曜・日曜・休日を除く」「7-9、16-18」などのよくある
標識特有の表現に慣れておく必要があります。
その表現を見た時にいちいち考えなくても済むように簡単な言葉に変換しておきましょう。
(例)
「大型等以外の車両」=乗用車等、
「土日休日を除く」=平日、
「7-9、16-18」=朝と夕方
アクセルオフで読み取り時間を長く取る
読みなれない表現や、文字が小さくて遠くから見えないときはアクセルをオフにしたり減速して
読み取って判断するのに十分な時間を確保するのが○です。
読み取りきれないときは無理をしない
それでも読み取れているか自信がない場合は一番わかりやすくて単純な通行方法を選択します。
これは交通違反を避ける為です。
目的地には少し迂回をすることになりますが簡単な方法で安全に向かいましょう。
最近よく目にする道路標示
標識や標示は基本的には走行中に出会うためほんのわずかな時間で認識されなければいけません。
最近では通行帯を色分けしたりすることでよりしっかりと見分けができるようにする変化や工夫が見られます。
自転車専用通行帯

ロードバイク人口の急激な増加によって近年急速に増えたのが自転車専用通行帯です。
歩道を歩く歩行者と自転車を同時に保護する目的があります。
自転車専用通行帯には入らずに走行しましょう。
錯覚を利用した道路標示

たまに見かけられることがあります。
錯視効果によって立体的に模様が見えるそうです。
減速を促す効果があります。
狭めの道路などにあります。
色別の通行レーン

最近は進行方向を分かりやすくするために通行レーンが色分けされています。
色は場所によりさまざまで、青、紫、黄緑など目立つ色が使われています。
ETC専用レーンなどが良く色分けされています。
まとめ
今回はいろんな標識を読み取る方法などをお伝えしてきました。
標識と一言で言ってもいろんなタイプのものがありますので、場所によって見分けていかなければいけません。
結論として
・道路標識を読み取ることができないと事故や違反につながりやすくなる
・まずはオーソドックスな標識の意味を理解する
・標識特有の表現を知っておく
・速度調節によって読み取る時間を長くする
道路を走行するだけではなく正しく正確に道路標識を読み取れるようになっていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました!